イナゴ投資家いっちんが今の情勢から上がる株、下がる株を予想します。
まずは今週のマクロ材料から見ていきましょう
まず、今週は「イベントが数時間に凝縮する」特別な一週間だと見ています。
主役はなんといっても、7/29(水)のFOMCと、そこに重なる巨大テックの決算ラッシュ。マイクロソフトとメタが同じ29日の引け後、翌30日にはアップルとアマゾンが控えています。金融政策とAIの本丸決算が、ほぼ同時に出てくる・・・これは身構えますよね👀
しかも先週は、そのAIに冷や水が浴びせられました。アルファベットとテスラの決算で「AI設備投資コストの膨張」が嫌気され、ナスダックと半導体(SOX)に重しがかかっています。稼ぐ前に、まず莫大なお金が出ていく——市場はそこに神経を尖らせ始めました。
もっとも、週明けは少し空気が緩んでいます。イラン情勢がひとまず一服(米が二夜連続で攻撃を見送り)して、原油が反落(Brentは90ドル割れ)。月曜朝のナスダック先物は+1%と、安堵の買いが先行しました。
米国株の水準を確認すると、S&P500は7,450前後。金曜はイラン警戒と半導体売りで小動きに終わり、AI相場の勢いはいったん踊り場です。
日本に目を移すと、日経平均は6万4千〜6万5千円で神経質な値動き。週間では6.2万〜6.7万円くらいのレンジ感でしょうか。ドル円は163〜164円と、38〜40年ぶりの円安圏で、いよいよ為替介入への警戒が跳ね上がっています。日銀は7/31(金)の会合で据え置き見込み(政策金利は1.00%)。FOMCもタカ派据え置きが本線ですが、しつこいインフレで利上げ確率が3割強まで織り込まれ、ウォーシュ議長の会見に全神経が集まります🔥
気になったニュースをいくつか
- CNBC
来週(7/27〜31)の米国株見通し:FOMCと巨大テック決算が一気に集中
FOMC(7/29)とマイクロソフト・メタ・アップル・アマゾンの決算が同じ週に重なる超イベント週。金融政策とAIの本丸決算が、最高値圏から踊り場に入った相場の方向を決めるとの見方。
元記事を読む - Bloomberg
原油急落、米・イランが軍事行動を一時停止
米が二夜連続でイランへの攻撃を見送り、緊張が一服。Brent原油は90ドルを割り込み、月曜朝のナスダック100先物は1%超上昇と、リスクオンの安堵が先行した。
元記事を読む - CNBC
金曜のS&P500は小動き、イラン警戒と半導体売りが重し
先週末はイラン情勢への警戒と半導体株の売りが上値を抑え、S&P500はほぼ横ばいで着地。AI相場の勢いは今週のイベント待ちでいったん足踏み。
元記事を読む - ダイヤモンドZAi
来週(7/27〜31)の日経平均予想レンジは6.2万〜6.7万円
アップル・マイクロソフトなど米主要ハイテク決算と中東情勢をにらみ、神経質な展開を想定。ドル円は164円接近で介入警戒も強い。
元記事を読む
今週の重要日程(指標・決算・IPO)
その週に何が起きるかで、動くか休むかが変わります。私が気にしている予定はこのあたりです。
- 7/28(火)指標米・耐久財受注/消費者信頼感 ほか主要指標
- 7/28-29指標FOMC(29日に結果+ウォーシュ議長会見)。据え置き見込みだが利上げ確率は3割強
- 7/29(水)決算マイクロソフト・メタ 決算(引け後)。クアルコム・ARMも。AI設備投資とクラウドの伸びが焦点
- 7/30(木)決算アップル・アマゾン 決算。巨大テック決算ラッシュの締め
- 7/31(金)指標日銀 金融政策決定会合(据え置き見込み、利上げ路線の示唆に注目)
- 7月末指標米6月PCE(FRBが重視する物価指標)※正確な日付はカレンダーで確認
- 7月内IPO日本のIPOが引き続き活発(具体的な銘柄・日付はIPOカレンダーで要確認)
ここからお金の流れを連想してみます
さて、ここからが連想の本番です。
相場のお金は、消えてなくなるわけじゃありません。ある場所から逃げたお金は、必ず別のどこかへ流れ込む——その逃げ場と行き場を追うのが、この連想ゲームです💰
今回いちばん効いている起点は「AI設備投資への警戒」。ここは見方を一段深くしたいところです。投資が"過剰"と嫌気されても、投資そのものが止まるわけじゃない。むしろ莫大なお金は、ハイパースケーラー本体の利益を削りながら、川下——電力・冷却・送電・半導体装置——へと流れ込んでいきます。本体はコスト増で警戒されても、その裏方インフラは潤う。ここが今週いちばんの妙味だと見ています😉
もう一つの流れが、イラン一服による原油反落。インフレ過熱の懸念はいったん和らぎますが、FOMCはタカ派据え置き——金利は高止まりのまま。だから金利敏感のグロースには重しが残り、銀行・金融には追い風、逆に原油安はエネルギー株の逆風になります。
金利・財政、AI・半導体、そして金融覇権(為替)——この3つの入口から、お金の流れを追ってみましょう📈
AI・半導体
金利・財政
金融覇権
まずはアメリカ株の見立て
日本株はアメリカ株の値動きに大きく左右されます。そこで、親であるアメリカ株から見ていきます。
上がりそうな米国テーマ・銘柄
AIインフラの裏方(電力・冷却・送電)
AI設備投資が"過剰"と嫌気されても、投資そのものは止まらない。恩恵はハイパースケーラー本体より、電力・冷却・送電の川下に集まりやすい。
半導体の本丸(決算を見極め)
短期は軟調でも、AI需要の本丸は中期で強い。今週の決算を無難に通過すれば買い戻しが入りやすい。
- NVDAエヌビディアAI需要の本丸
- AVGOブロードコムカスタムAIチップ・ネットワークで恩恵
- MSFTマイクロソフト7/29決算。クラウドAI投資の中核
下がりそうな米国テーマ・銘柄
AI設備投資が重荷のハイパースケーラー本体・高PERグロース
capex膨張が利益率を圧迫し、決算跨ぎで神経質。最高値圏の高PERは調整が入りやすい。
- GOOGLアルファベットAI設備投資コスト警戒で決算後さえない
- TSLAテスラ決算が失望を誘い、EV競争も激化
そして日本株の注目テーマ・銘柄
その流れを受けて、私が今週注目する日本株のテーマと銘柄がこちらです。まずは資金が集まりそうな「上がりそうなテーマ」から見ていきます。
上がりそうなテーマ・銘柄
AIインフラの裏方(電線・重電・データセンター)
米国のAI投資マネーの川下。電線・光配線・送配電・重電は、どのメーカーが勝っても潤う構造で、日本勢は部品・素材で世界的な存在感がある。
- 5803フジクラデータセンター向け光配線の本命
- 5801古河電気工業光ファイバ・電力ケーブルで恩恵
- 6501日立製作所送配電・エネルギー・DC関連の総合力
メガバンク・金融
FOMCのタカ派据え置きと日銀の利上げ路線で、利ざや拡大期待。金利上昇局面の王道。
- 8306三菱UFJフィナンシャル・グループ利ざや拡大の本命
- 8316三井住友フィナンシャルグループ同上・高配当も支え
- 8766東京海上ホールディングス金利上昇で運用改善の保険大手
半導体 装置・素材(押し目・中期)
短期は荒れても、AI設備投資の継続で中期は恩恵。どのメーカーが勝っても日本の装置・素材が潤う。
- 8035東京エレクトロン製造装置の世界大手・押し目妙味
- 4063信越化学工業シリコンウエハ等の素材で世界シェア
空運・内需(原油反落=燃料安)
原油の下落は燃料を多く使う業種に追い風。円安によるインバウンド需要も続きやすい。
- 9201日本航空燃料安のメリットが直接効く
- 9202ANAホールディングス燃料安+国際線の訪日需要
下がりそうなテーマ・銘柄
グロース・ハイテク(短期の高値警戒)
米ナスダック・SOXの調整とAI設備投資への警戒で、値動きの荒い半導体グロースは短期に利食いが出やすい。
- 6857アドバンテスト高PERで調整局面に弱い
- 6920レーザーテック値動きが荒く、短期は警戒
私の見立て
私なら今週は、水曜のFOMCと巨大テック決算を通過するまでは、大きく張らずに様子を見ます。
軸に置くのは「AIの裏方インフラ」。本体の決算がどう転んでも、電力・冷却・送電・電線といった川下は投資の恩恵が残りやすい——ここは押し目を分割で拾っていきたいですね。半導体の本丸は・・・軟調な今こそ、装置・素材の中期妙味を仕込む場面だと見ています。ただし飛びつきは禁物、決算の反応を見てからでも遅くはない。
金融は高金利長期化のコアとしてホールド。逆に、原油反落でエネルギーはいったん手を引き、金利高止まりが続くなら不動産も様子見です。
頭と尻尾はくれてやる——イベントが凝縮するこういう週こそ、欲張らずに構えるのが私の性に合っています🫡
最後に、リスクと注意点
もっとも、この連想は「AI投資は続く」「原油は反落したまま」「円安地合いが崩れない」——この3つが前提です・・・
いちばん怖いのは、7/29のFOMCがまさかの利上げに踏み切るか、巨大テックの決算がそろって失望を誘うケース。そうなればナスダックが本格調整に入り、いくら円安でも日本株が連れ安するのは避けられません📉
そして忘れてはいけないのが、為替介入。ドル円が164円に迫る今、当局が動けば輸出株の追い風は一夜で逆風に変わります。イランが再燃して原油が再び跳ねれば、原油の連想はまるごと逆回転——そのあたりは、常に頭の片隅に置いておきたいところです👀